福井県

株式会社 マツ勘

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株式会社 マツ勘

ディテールにあらわれる使い心地

江戸時代の初期、小浜藩のお抱えの塗師、松浦三十郎が中国の漆器を真似てつくり、藩主の酒井忠勝に献上したのが、若狭塗の始まりとされています。
以降、三十郎の弟子たちが技術を発展させ、小浜藩の産業として保護奨励され、世間に広く知られ、今では若狭塗箸は、日本の塗箸の7割以上の生産量を占めるほどになりました。
貝殻や卵殻を漆のなかに埋め込んだ雅な文様が伝統ですが、【あたら‐もの 箸】は、毎日使ってほしいという思いから、あえてシンプルにしました。

箸のかたちは、普遍的なものです。
そのため、毎日使うものだからこその耐久性のある素材、手のひらにフィットするミリ単位でのサイズの調整にこだわりました。
最終的に、素材は落ち着いた木目の国産のナラ材、サイズは男性にも女性にもちょうどいい7.5mmの幅に決定しました。

2か所に塗られた漆黒(黒)/白磁(白)/朱(赤)は、デザインのアクセントであると同時に、箸立てに収納する際、見分けやすいように工夫しました。

繊細な手仕事が
施されています

木地を製作した後、目視による検品を行います。長さや太さ、削り具合などを瞬時に見極めていきます。
機械化できない作業です。

箸の天(頭)と呼ばれる部分を塗る作業。同時に、ナラの場合は泡が出やすいので、その有無を確認する必要があります。
泡が見られたら、軽くトントンと落として、しばらく様子を見ます。
完了後、一本一本立てて乾燥させます。

株式会社 マツ勘

日本海で唯一のリアス式海岸に面し、豊富な食材に恵まれた福井県小浜市は、古来から朝廷の食を支えた御食国でもあります。
約400年に渡り、継承されている若狭塗は、時代の変化とともに、馬具や武具、盆や菓子箱など、武士や商人の贅沢品から、堅牢さと見た目の美しさを活かした塗箸へと姿を変えていきました。

マツ勘は1922(大正11)年、福井県小浜市の北塩屋で創業。それから約100年、若狭塗箸のメーカーとして、
若狭塗と地域の未来について考えてきました。
2021年5月には、福井県の有形文化財「護松園」を活用して、「GOSHOEN」をオープン。直営店だけでなく、コーヒースタンド「ene COFFEE STAND」、誰でも自由にくつろげる「みんなのリビング」、若狭塗などについて学べる「みんなのミュージアム」などを併設、地域の交流の場を創出しました。

株式会社 マツ勘

〒917-0002
福井県小浜市北塩屋17-4-1

Web:https://matsukan.com//